トラブル日和

本日、5月10日、藍瑠地方の最高気温は25度の夏日に到達。
朝から20度近くったものの曇りと6M越えの強風で体感的には夏っぽさなし。
ステイホームのいぬらぼではちょっとしたトラブルがおきました。

何回かに分けて書いた藍瑠さんのお手入れのエントリー。
大抵は一回でまとめて終わらせますw

ブラッシングは毎日。
アンダーコート取りは週2回。
爪切り、歯ブラシは週1回。
本日全部が重なる日。

ガンバレ藍瑠さんw

やることは変わりません。
どうしたって嫌なものは嫌なので、極力嫌な思いが小さく短く残らないように善処します。

馴らすことやそのための手順・手続き(脱感作+拮抗条件付け)も大切ですが、多少粗雑に扱われても動じないココロを育てあげることも大切だと考えます。
犬生いろんな人の手に委ねられるからです。
だから折をみてざくざく進めます。(氾濫法)

耐える、我慢する。
これのできない人がどんな行動を取るようになるのか。
犬とて同じです。(個体の気質性格年齢などに影響されるので対応には十分な配慮が必要)
もっとも、進め方は粗雑でも嫌な経験として終わらせないことはとっても重要です。
耐えた、我慢したなら、めいっぱい褒めてご褒美を与えます。

ところが、今日は藍瑠さんのお世話中にちょっと間の悪い出来事がありました。
最後の爪切りの最中に宅配が来たのです。

藍瑠さんは普段は宅配人が家のチャイムを鳴らす前に気がつきます。(高次条件付けが成立している)
藍瑠さんは他人の来訪に対してうれしい方にテンションが上がります。
しかしながら、人が感じる良し悪しにかかわらず、犬が不必要に興奮している状態というのはあまり良くありません。
お客さんが犬好きとも限らないです。

普段は来客に気付いたら自分のところに来るという行動を強化しています。
それが、よりにもよってペーストをなめて気を紛らわしながらとはいえ、体を抑えられている、自由というリソースを奪われ爪を切られているという状況でした。

チャイムがなるまで人が来たことに気付かなかった藍瑠さんは、チャイムが鳴ってひどく驚いたようです。
よく聞く話ではありますが、チャイムが鳴って吠えたのです。
どんなにチャイム吠えがおこらないように丁寧に対応していても、こうした不意の出来事によって水泡に帰すことがあります。

宅配人に罪はないし、コロナ禍の中届けてくださることには感謝の念しかないですが、とはいえそれはそれ、いぬらぼとしては由々しき事態ですw
藍瑠さんの様子を見る限り葛藤状態(びっくりしたのに逃げられない!どうしたらいいんだろう!)の吠えでした。
このような時の取るべき対応としては、一も二もなくまずは藍瑠さんの気持ちを切り替えることです。
急がず焦らす宅配人は待たせます。(ごめんなさい)

届いたのはボールでしたw
先代は先日2つに裂けてしまったので注文したのです。
宅配物を受け取った時点で藍瑠さんの気持ちは落ち着いていましたが、チャイムに対する嫌な気持ちの古典的条件付けが成立しているかどうかは、この時点では確かめていません。
何をさておき気を紛らわすためにも新調したボールで遊びます。

ところで、ボール遊びは簡単さに比較して実は難易度が高いというお話をしました。
ボール遊びをしようと思うと犬からボールをもらわないと続けられないからです。
犬からすれば、走って苦労して(実際には楽しく)狩った自分の獲物をとられるとなれば嫌な気持ちにもなるでしょう。
そもそも戻ってこない、戻ってきても2Mくらいの距離を開けて近づいてこないなんて経験をしたことのある人も少なくないことでしょう。

では、どうやったら渡してもらえるのか?
狩った獲物を渡しても犬が嫌な気持ちにならない点がポイントです。
その点を「人」が理解するのにロープ遊びは最適です。
動くロープ(ご褒美)に狩猟欲求が刺激されて噛みつき仕留めて満足し、動きが止まって刺激のなくなったロープを口から離せば、再び動くロープ(ご褒美)に…以下疲れるまでエンドレス。

ボール遊びは投げた後の主導権は犬になります。
となれば、犬が自分の獲物を渡しても嫌な気持ちにならない方法が必要です。
犬に強い言葉をかけつつ追いかけて奪い取るなど持ってのほかです。
そんなことをすれば、ボールを渡さないという行動が強化されるだけです。
ボールを渡さなければ飼い主が追いかけてくれるから嬉しと理解する犬もいることでしょう。

ではどうするか?
同じものを2つ用意すれば良いのです。
そんな簡単なこと?
そう、そんな簡単なことです。

ようは、口の中にある仕留めてしまったボールAより、目の前に出てきたボールBの方が獲物としての価値は高いのです。
よほど所有欲の強くなければ、口からボールを出すことに対する抵抗は少ないでしょう。
仕留めてしまったロープAより、目の前で動き出すロープBはの方が価値が高いというのも、その点においては同じです。

課題としては、2つのボールをやがて1つにしていった方が良いということです。
でないとずっとボールが2つ必要になってしまいます。

ボール遊びをして疲れて満足できた藍瑠さん。
その後はベッドで高いびきをかいていましたw

トラブル発生時の当時の藍瑠さんの様子から葛藤メインでの吠えだったと分析しているので、チャイムの音が恐怖心などに結びついた嫌な古典的条件付けは成立していないと思いますが、油断は禁物なので明日にでもチャイムトレーニングをいたします。

犬のココロはとてもピュアで繊細です。
果たして藍瑠さんの心境はいかに?