Life tables of annual life expectancy and mortality for companion dogs in the United Kingdom – Scientific Reports

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https://www.nature.com/articles/s41598-022-10341-6

【DeepL翻訳】

英国におけるコンパニオン犬の年間平均寿命と死亡率の生命表

概要

生命表とは、ある集団における特定の年齢での平均寿命と死亡率に関連する情報を表形式にしたものである。本研究では、VetCompassのデータを活用し、英国のコンパニオンドック集団のライフテーブルを作成し、性別、ケンネルクラブ犬種グループ、一般犬種別に分類した。2016年1月1日から2020年7月31日の間に死亡した30,563頭の犬のうち、0歳時の平均寿命は11.23年[95%信頼区間(CI):11.19-11.27]年であった。メス犬(11.41歳、95%CI:11.35-11.47)はオス(11.07歳、95%CI:11.01-11.13)よりも0歳の平均余命が長く、犬種によって生命表に大きな違いがあった。ジャックラッセルテリア(12.72年;95%CI:12.53-12.90)およびフレンチブルドッグ(4.53年;95%CI:4.14-5.01)はそれぞれ0歳の平均余命が最長および最短であった。本研究で作成された生命表は、多くの種類の犬における多様な人生の軌跡をより深く理解することを可能にし、犬の健康と福祉を向上させるための新しい洞察と応用を提供するものである。本研究は、平均寿命のさらなる理解を促進し、ペットの飼い主や獣医師をはじめ、多くの分野に利益をもたらすものです。

はじめに

イギリス(UK)のコンパニオンドック(伴侶犬)の性別・犬種ごとの平均余命の理解を深めることは、犬の福祉と健康管理を向上させるために重要である1,2。例えば、現在犬を飼っている人やこれから飼おうという人は、平均余命を知ることで、飼い犬の典型的な残存寿命について現実的な期待を抱くことができる。これまで、犬の余命に関する研究の多くは、紹介獣医師やファーストオピニオン獣医師の症例数1,3、保険データベース4、飼い主アンケート5,6を用いて抽出した犬の死亡時平均全年齢の報告に焦点を当てたものであった。2009年から2011年の間にイギリスで死亡したコンパニオンドックでは、死亡時年齢の中央値は12.0歳[四分位範囲(IQR):8.9~14.2]と推定され、犬種ごとの死亡時年齢の中央値は、ドグ・ド・ボルドーの5.5歳(IQR:3.3~6.1、n=21)からミニチュアプードルの14.2歳(IQR:11.1~15.6、n=20)1まで幅があることが判明した。

生命表は、死亡時の平均年齢を1つの値で示すのではなく、ある集団の異なる年齢層における平均余命と死亡確率を表形式で表したものである。生命表は、全年齢の平均死亡年齢を1つにまとめたものよりも、はるかに詳細な情報と推論を提供するものである7。(a)コホート生命表:コホートの最初のメンバーの出生から最後のメンバーの死亡までの個人集団(コホート)の実際の死亡経験を要約したもの、(b)現在生命表:単一または少数の現在年における集団の横断的な死亡・生存経験を提供するもの8。コホート生命表は、仮説的な(すなわち、事前に決定されていない)コホートを用いて作成されることもある9,10。どちらの種類の生命表にも重要性がある。コーホート生命表はコーホートの死亡状況を知ることができるが、一般に現在の生命表のデータの方が収集しやすい8。

人体生命表は、国民の一般的な健康状態の代理指標として、国または国の中の小集団について日常的に作成されている。平均寿命が短くなることは、死亡につながる出来事が平均して早く起こることを意味し、したがって、一般的に健康でない人口を示唆するものである11。したがって、生命表は人口の一般的な健康状態の経時的変化を監視するために使用されるだけでなく、脆弱な(サブ)集団を特定し、観察された平均余命の減少の理由を重点的に調査することもできる11, 12. 人体生命表は、効果的な公共計画や政策決定13に不可欠なツールと考えられており、例えば、米国内の老齢・遺族・障害保険連邦プログラムの将来費用の推定14などがある。英国では、3年ごとに人間の現在の生命表が作成されるが、米国では毎年更新されている12,15。国民生命表は通常、人口全体、男女別で作成され、国によっては民族別を含む場合もある16。

ヒトの個体群管理には有用であるにもかかわらず、伴侶動物の生命表が作成されることはほとんどない。前者はペット保険のデータを用いて犬全般の現在の生命表とサイズ別の推定値を作成し、後者はペット霊園のデータを用いて仮想的なコホート生命表を作成したもので、最近日本で2つの犬の生命表研究が行われた10,17。これらの生命表は犬の生涯の軌跡に関する知見を深め18、狂犬病導入の定量的リスク評価19や病気による福祉影響の定量化2など、異なる年齢の犬の平均寿命に関する情報を必要とする研究に応用されてきた。しかし、犬種構成が国によって大きく異なることを考えると、生命表の国際的な一般性には慎重な検討が必要である。また、個々の犬種の平均寿命や死亡率プロファイルは、遺伝的・健康的な理由から、各国の犬種集団で異なる場合がある。例えば、ラブラドール・レトリバーの平均寿命は、日本では14.1年(平均値)10、イギリスでは12.5年(中央値)1、デンマークでは10.5年(中央値)20とされている。

イギリスのコンパニオン・ドッグの生命表を作成することは、人間の集団にこのような生命表を適用するのと同様に、イギリスのコンパニオン・ドッグ集団の平均寿命と健康状態の理解を促進することができる12,15. 信頼性の高い犬の生命表は、各年齢での平均寿命がその年齢を引いた寿命と同じではないことを示すため、各年齢での平均寿命の理解を深めることができる。平均寿命が正しく理解されていない場合、現実的な影響があります。例えば、犬の里親センターでは、成犬の死亡時年齢を現在の年齢と平均寿命から予測すると、里親になる成犬の典型的な余命が過小評価される可能性がある。その結果、引き取り手が当初想定していたよりも長く飼うことになる可能性がある。個々の犬種の生命表は、既存の飼い主や潜在的な飼い主が、候補となる犬種や異なる年齢の個体の間で決定する際の意思決定に特に有用であると考えられる。さらに、より複雑な生命表モデリングは、犬の健康と福祉に与える病気の負担を定量化する研究を支援するために使用することができる2,21。ある病気が原因で犬が死亡した場合、その犬はその病気がなければ生きていたであろう潜在的な寿命を放棄することになる。したがって、病気によって失われる余命の期間が長いほど病気の負担は大きくなり、この失われる余命に関する情報は犬の生命表によって提供することができる。

本研究では、英国のコンパニオンドック集団と、性別や一部の犬種を含むさまざまな形質の犬について、初の生命表を作成することを目的とした。本研究では、VetCompass™プログラム22によって提供される大規模なデータリソースを使用して、英国で獣医学的治療を受けている犬の記録から死亡情報を入手することを目指した。その結果得られた生命表は、英国の犬集団の長寿に関連する人口統計の理解を深めるとともに、最終的には世界中の犬の健康と福祉の向上に寄与することが期待される。