オテ日和

本日、7月12日の藍瑠地方はくもり時々雨。
最低気温24度、最高気温は32度。
湿度50%台で夏の暑さながらも暑苦しさの少ない1日でした。

へそ天藍瑠さん。
こんな時に足先をさわっても大きなリアクションはおこりません。

今日はお手入れの日で爪を切るので、足先に関して鋭敏化してしまうのは困ります。
そこで事前に脱感作と拮抗条件付けをしました。
今回はトレーニング時間を少し長く取りたかったので、壁に貼り付けられるフィーダーボウルを使いました。

藍瑠さんがフィーダーボウルについているペーストを舐めている間に前肢後肢を触ります。
撮影のために足を持ち上げたら藍瑠さんの尻尾が巻き巻きになってしまいました。
食べてるときになにしとんじゃ!?ってところもあるんですが、このあと刺激レベルを下げて前肢後肢をただ触るだけのところから、刺激レベルごとに評価しつつ少しずつ刺激レベルをあげていきました。
こうした手順を踏むことを脱感作といいます。
まずは馴化させるところまで持っていき、そこから拮抗条件付けをして少しでもプラスの感情につながるようにしていきます。
もっとも、日常生活や必要性において際限なく時間がかけられるわけではないのが普通なので、馴化するところまで持っていけたら状況を評価しつつ氾濫法を併用してガマンすることを教えることも大切だといぬらぼは考えています。
それはそれとして、フィーダーボウルはもう少し高い位置に貼り付けた方が良かったですねw

日常的な馴化の一環として「オテ」を教えることにしましたw
こんなことがなければ一生教えることはなかったかもしれませんw
日常的には触る握る摘む曲げ伸ばしするなど問題なくできてはいますが、久しぶりに使ったケア用のワックスと嫌な感情の結びついた古典的条件付けを消去するのに、ただ触ってトリーツを与えるよりも触られることへの期待値をあげられる可能性のある「オテ」はアリかなと思った次第です。

おじぎもトレーニングを始めました。
藍瑠さんはタッテの姿勢から前肢のひじをつけるよりもフセた状態から後肢をつかって腰をあげる方がおじぎの姿勢をつくりやすそうです。
最終的にはアプローチにかかわらずおじぎの姿勢になることを理解してもらうように導きます。
さて、どの手法で何を強化することにしようかな。

それなりにおじぎするんですけどねw
ハンドサインがないのとキューに対しての理解が乏しいので、そのあたりを詰めていきます。
一般的な評価もあって、ボーダー・コリーは何となく何でもすぐにできてしまうように見えてしまうかもしれませんが、その場のノリで都合のよい覚え方をするというのがいぬらぼの評価なので、手綱をきちんと握っておかないと、それなりの動きにしかなりません。
ショー・フィールド・ワーキングといった系統差だけでなくディスク・アジ・オビなどに重きをおいたブリーディングによっても理解の仕方に大きな差があるのもボーダー・コリーの魅力ではありますが、興味のあること以外はラクしようズルしよう気質があるようにいぬらぼには感じられます。
これまでは、まあいいかでもよかったのですが、これからはそうはいかないので藍瑠さんガンバってくださいw

藍瑠さんにとっては、トリーツよりもボールなどの方が強化子としては強いのですが、強い強化子はここぞというときに使うのが得策です。
できれば、強化子は色々なレベルのものや種類を用意したいところです。
トリーツなら10種類の中からランダムに3種類くらいがポーチに入っているのがよいとされます。
このランダムというところがポイントで、何が出てくるのかわからないという点が犬の興味を持続させます。
食欲旺盛であれば問題ありませんが、食の細い犬や行動力の低い犬の場合、また食べたいと思わせるトリーツが見つけられるとトレーニングが捗ります。
それから、食事分のカリカリなどを全部トレーニングに回すことでモチベーションにつなげるというような方法もあったりします。

ボールやロープも強化子になりますが、見る、声をかける、触る、撫でるなども強化子として機能します。
こうした様々な強化子をレベリングして、行われた行動に対してそのレベルに合わせて適切な強化子を与え、ここぞというときに一番強い強化子を与えられると、何が本当の正解だったのかを犬が理解しやすくなります。
精度を求めなければ強化子のレベリングなどしなくてもよいのですが、単一だと飽きる可能性がある点には留意する必要があるでしょう。